長い冬が終わり、待ち遠しい春になりました。
春の訪れを一番感じるのは、どんな時でしょうか?
やはり桜の開花ではありませんか?
春は新しい年度の始まり、新しい生活、新しい出会い…新しい変化がある時です。
そして、自然も。
桜の開花から春は始まり、次から次へ可憐な花のリレーは始まっていきます。
静岡で5月から楽しめる花の名所はどこでしょうか?
土の中から緑色の新芽の息吹が、茶色の枝に桜のピンク色のつぼみが…、春は茶色に覆われた世界を少しずつ美しく彩っていく季節。
可憐な小さな桜の花の開花宣言は、それから始まる美しい自然のマジックショーの始まりです。
これから始まる美しい花の開花リレー、静岡で5月から楽しめる花の名所を、3ヶ所紹介したいと思います。
静岡で5月から楽しめる絶景の花の名所3選とは?
静岡県は一年を通して温暖で、日照時間が長く、寒暖差が少ないためとても過ごしやすい所です。
標高日本一の富士山があり、また湾の深さが日本一の駿河湾もあり、自然にとても恵まれた良い所なのです。
そんな静岡の5月から楽しめる絶景の花の名所、厳選3ヶ所は
- 日本一の藤の里づくり・ギネスにも認定された藤枝市の蓮華寺池公園
- ドラマのロケ地にもなった伊豆の国市の大仁瑞泉郷
- 堀で「日本百名城」!三島市の山中城跡
日本一の藤の里づくり・ギネスにも認定された藤枝市の蓮華寺池公園
蓮華寺池公園は、その総面積が288,000平方メートルで、およそ東京ドーム6個分の広さがあります。
藤枝市の市の花は、「藤」ということもあり、4月下旬からゴールデンウイークにかけて「藤まつり」が開かれます。
1986年には「静岡の自然100選」にも選ばれている、藤枝市を代表する公園です。
藤棚も約500m、藤の木も23種約260本と、”日本一の藤の里”を掲げて藤枝市が整備している公園なのです。
藤の名所として有名ですが、ソメイヨシノが1,100本もあり、桜の名所でもあります。
桜、藤が終わると、花菖蒲が咲き、そして夏になると公園の名前にもなっている、ハスとスイレンの季節。
水上高く咲くハスと、水面に咲くスイレンが池の水面を覆いつくした蓮華寺池を見ることができます。
他にも、梅、つつじ、紫陽花…たくさんの季節の草花が咲いていきます。
2017年3月18日には、池の周りに2周以上となるパンジー、ビオラ、など約3万株、5,100個のプランターを並べ、3117.17メートルの世界一長い花の列として、ギネスの認定も受けました。
ドラマのロケ地にもなった伊豆の国市の大仁瑞泉郷
大仁瑞泉郷は、伊豆の国市大仁の山間にある、健康と癒しをテーマにした複合施設です。
その広さは約30万坪、東京ドームおよそ21個分とも言われる広大な敷地です。
4月上旬頃から、敷地内の池を中心に、芝桜が咲き始めます。
ハート型に植えられたピンク色の芝桜が可愛らしく、しばらくすると、つつじも咲き始めるので、さらに美しい景色に変わっていきます。
4月に咲き始める「ともえ桜」も有名です。
「ともえ桜」は大島桜と山桜の自然交配種からできたと言われていて、こちらの「ともえ桜」は静岡県の中でも最大級の木と言われています。
実は、ドラマ「HERO」や「WILD HEROES」のロケ地にもなっています。
こちらの牧場の、しぼりたての牛乳で作ったソフトクリームが、出演者やスタッフの皆様に、たいへん好評だったということです。
堀で「日本百名城」!三島市の山中城跡公園
山中城は箱根西麓の標高580メートルの場所に、北条氏によって築城された広大な山城でした。
豊臣秀吉の小田原攻めに備えるため、北条氏が整備・増築しましたが、豊臣軍の総攻撃にわずか半日で落城したと伝えられています。
山中城は、その特徴である畝堀(うねぼり)とワッフルのような形の障子堀(しょうじぼり)で有名です。
三島市は堀や土塁などの遺構の風化を避けるために、表面に芝を張って保護しており、そのおかげで畝堀や障子堀の構造が一目で分かるようになりました。
昭和9年、国の史跡として指定され、塀が歴史的、技術的に評価され、平成18年には「日本百名城」に選定されています。
整備範囲は75,000平方メートル、(東京ドームの約1.5倍以上)三島市山中新田にある、山中城跡公園です。
春はソメイヨシノや大島桜が、桜が終わると濃ピンク色のつつじが、緑色の芝生とのコントラストが映える、とても美しい風景が広がります。
それから、アヤメ、キショウブ、スイレン、さつき、紫陽花と次々に花のリレーは続いていきます。
晩秋の紅葉まで、いろいろ楽しめます。
国道の向かい側にも「出丸」や「箱根旧街道」の石畳があるので、ぜひご覧になって下さい。
静岡で5月から楽しめる花の名所の番外編も紹介!
静岡で5月から楽しめる花の名所、その番外編として、2023年NHKの大河ドラマに決まった徳川家康が晩年を過ごした場所、そして、以前は皇室の御用邸だった場所を2ヶ所紹介します。
- 徳川家康が晩年を過ごした静岡市の駿府城公園
- 沼津市の「沼津御用邸記念公園」
- 御殿場市の「秩父宮記念公園」
いずれも、四季折々の花が咲く、自然に恵まれた風光明媚な所です。
徳川家康が晩年を過ごした静岡市の駿府城公園
駿府城は1585年、駿河国を支配した徳川家康が、浜松から居城を移し築城されました。
それから、1605年に徳川秀忠に将軍職を譲ると、亡くなる1616年まで晩年を駿府城で過ごしました。
そのため、駿府城は天下普請ということで大修築され、現在の形である3種の堀を持つ輪郭式、城の内外を土塁、石垣、堀などで区画した平城が完成したのです。
ところが、1607年城内からの失火により、本丸御殿が消失しましたが、直ぐに再建されたのました。
1868年江戸城開城に伴い、徳川慶喜は退隠され、養嗣子徳川家達が駿府藩主となり駿府城に移りました。
しかし、明治になり廃藩置県で駿府が静岡になると、徳川家達は東京に戻り、後に静岡市に払い下げられ公園となったのです。
公園内には、キリシマツツジ、ドウダンツツジ、ヒドラツツジなど約600本を超えるツツジがあります。
「駿府公園中堀のつつじ」、「つつじ土手」の案内板に従って歩いていくと、中堀を下に見ながら色とりどりのつつじが咲き誇る遊歩道を歩くことができます。
また、駿府城公園は桜の名所としても有名です。
園内には約500本の桜がありますが、静岡市は桜1000本に向けて整備しているのです。
夜にはライトアップされ、桜のその神秘的な美しさを、堀の水面に映し出しています。
桜、つつじ、シャクナゲ、サルビア…と駿府城の花のリレーは続いていくのです。
沼津市の沼津御用邸記念公園
沼津御用邸は、明治26年大正天皇のご静養先として造営されました。
その後増築を重ね、完成時には建築面積約5,750平方メートル、100を超える部屋を備えた大規模な邸宅となりました。
しかし、太平洋戦争により本邸は全焼し、戦後まもなく御用邸制度が廃止されたため、昭和45年より都市公園として一般に公開されるようになりました。
広い園内には、四季を彩る花がたくさん植えられています。
椿、梅、桜、桃…そしてこれからの季節の花…藤、はまなす、紫陽花…と花のリレーは続いていきます。
有名なのは、38品種約3万本が一斉に咲く黄色の西洋水仙、淡いピンク色の夏水仙です。
また、皇后雅子さまのお印となっているはまなすや、美しい白い花の浜菊も楽しめます。
「桃の節句ひな祭り」「ホタルを愛でる夕べ」「七夕飾り」「菊華展」など、一年を通じてイベントが開催される、数少ない見学できる御用邸施設でもあります。
御殿場市の秩父宮記念公園
秩父宮記念公園は、昭和16年8月から約10年間秩秩父宮殿下が実際にお住まいになられていたご別邸を、秩父宮妃勢津子殿下が平成7年8月にお亡くなりになられた際のご遺言により、御殿場市に遺贈されました。
そして、平成15年4月に御殿場市は「秩父宮記念公園」として開園したのです。
敷地面積は約1万8千坪、(東京ドームの約1.5倍)、標高約500メートルにある公園です。
公園のシンボルは樹齢130年を数えるしだれ桜ですが、1月のユキツバキに始まり12月のカンツバキまで、両殿下の愛された山野草を始め、四季折々の花々を楽しむことができます。
5月はハナズオウ、シャクナゲ、ツツジ、ワスレナグサ、ミヤマオダマキ、クレマチス等と花のリレーは続いていきます。
春には山野草教室も開かれ、山野草について楽しく学びながら、寄せ植え体験もできます。
静岡で5月から楽しめる花の名所は?厳選3ヶ所を紹介!:まとめ
晴天の青空が清々しい5月になりました。
春は不安定な天候の4月に始まり、あっという間に梅雨に入ってしまうので、とても短く感じられます。
梅雨に入るその前に、静岡で5月から楽しめる花の名所を、番外編も併せてそれぞれ3ヶ所紹介しました。
花言葉は
- 藤…優しさ、歓迎
- アヤメ…良い便り、メッセージ、希望
- 紫陽花…移り気、浮気、無常
- つつじ…赤いつつじ…恋の喜び
- つつじ…白いつつじ…初恋
となっています。
花言葉を思い浮かべながら、花を鑑賞するのも楽しいですね。
春の訪れに、草花の彩の美しさに感謝し、心を満たされ癒され、新しい年度を明るく楽しく過ごしていきましょう。
静岡で5月から楽しめる花の名所に、足を運んでみて下さい。